予定脱退率

某生命保険会社の法人営業担当部長が来社。受託している確定給付企業年金の再計算結果の報告です。端的に言うと来年から年間の掛金が600万円ほど上がります。適格年金の時も、確定給付に移行してからも、再計算の度に掛金は上がり続けた。過去、その理由は基本的に運用環境によるものでしたが、今回は違うようです。

その理由はこのグラフ。予定脱退率の変化によるもの。前回の再計算時(5年前)に比較して特に20代と45歳以降の予定脱退率が大幅に低下しています。予定脱退率とは簡単に言うと中途退職により年金制度から脱退する割合。逆に言えば、社員の定着率が大きく向上しているということです。それ自体は良いことですが・・。

永く勤めるに相応しい会社になる。それは目指してきた事。しかし、給与水準を上げた訳でもなく、退職金水準を上げた訳でもなく、定着率が上がったことによる将来の退職金負担の上昇。いきなり3割アップとなると重たい数字です。5年後は更に上昇するだろうし。綺麗事だけでなく、それに相応しい収益も両立するべし、ということですか。