「節約の心得」木下藤吉郎に学ぶ現場主義

ある雑誌を読んでいたら「節約の心得」木下藤吉郎に学ぶ現場主義、という記事が出ていたので紹介します。

前任者に炭や薪の節約を命じていたものの、その成果に満足しなかった織田信長は、木下藤吉郎を炭薪奉行に就かせた。

そこで藤吉郎は、実際の現場をくまなく見て歩く。すると確かに若侍たちは炭薪を浪費していた。しかも見回りに気付くと火をもみ消し澄ました顔をする。

普通はここで、浪費と隠蔽を叱り付けるところだが、藤吉郎は「火の気がなくては寒々しい。必要なだけ取りに来て、存分に使ってよろしい」と。

無駄な節約を強いられるとストレスが生じ、さも節約をしているかのように振る舞い始める。それでは実態が見えてこない。

それからしばらくして藤吉郎は気付いた。「若侍たちは、屋内にこもって無駄話に明け暮れている。この悪習を正し、暖を取る暇を与えなければ、炭や薪の消費は減るはずだ」と。

早速、道具の手入れや講習、土木、稽古事などを命じ、暇をなくすように努めさせた。すると一ヶ月で消費していた炭や薪が三ヶ月も持つようになった。見事、節約成功。

無駄な時間ができないように仕事をさせ、炭薪を使う「時間」を削減した。使用量を減らせとかストレスを与えるようなやりかたは効果を生まない。視点を変え、別の方法を考えたほうが効果を得やすい、という教訓だそうです。

(株)リサイクルクリーンHP