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リバースモーゲージについて考える

昨日の日経新聞で「空き家とリバースモーゲージ」という記事を読んだ。私は割と以前から「リバースモーゲージ」に関心を持ち、当社も何らか事業として取り組めないか?とも考えていました。銀行代理店の活用や中古住宅市場の成長と併せてもっと普及するかと思っていましたが・・。「子孫に美田は残さず」という故事に反して、まだ日本人のメンタリティには合わないのかも。潜在的な需要は非常に大きい(みずほ銀行の試算では5兆円)にしても、本格的に普及するかは最近疑問に思えてきました。

当社が位置する浜松市天竜区はそんな田舎であり、過疎というか人口減を象徴する地域。この10年間で人口が2割減っていますが、世帯数はほとんど減っていないという。核家族化しながらの人口流出。親世代を残し子世代は街に出ていくということ。リバースモーゲージが「可能だとすれば」ニーズを満たす条件はある。しかし、これもつまるところ需給関係で決まる。それは空き家問題も同じ。一方的な供給は、点での解決は出来ません。硬直的な税制や法規制も包括し柔軟な対応が必要でしょう。

ところで知らない方の為に「リバースモーゲージ」とは?自宅を担保にして高齢者に老後資金を融資する仕組みで、死後に自宅を売却して返済に充てるのが一般的。ただし、家屋の価値が20年程度でゼロになる日本では担保に使えるのは土地のみで、建物部分は評価の対象外となる、という金融の仕組み。かつて「土地神話」なんて言葉があったが、それは過去のこと。人口減により土地が余る今後。リバースモーゲージが成立する地域や条件は限定的にならざるを得ません。